=== 路面電車の走る町 ===
モジュール詳細 | |
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モジュールサイズ | 幅460mm×奥行460mm×高さ18mm |
使用レール | KATO製複線レール Tomix製ミニカーブレール、ワイドトラムレール |
制作 | 2018年 おとな |
minimo.Nのコーナーモジュール(最小)で作成したモジュールです。
=== 使った材料 === |
** 100円ショップ **
・紙粘土 ・木工用ボンド ・石(小石など) ・厚紙 ・スチレンボード ・木材 ・絵具(黒・白・茶色など) ・グリーンシート(芝生風) ** 再利用 ** ・牛乳パック ** 模型用品 ** ・カラーパウダー、バラストなど ・ラインテープ(画材店・文房具屋) ・建物コレクション(建物、信号、公園小物など) ・バスコレクション(道路) ・工具 各種 |
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=== コーナーモジュールの作成 ===
=== レイアウトプラン ===
コーナーモジュールは460mm×460mmと基本モジュール(直線)の2倍以上の大きさとなります。minimo.Nでエンドレスを構成するにはコーナーモジュールが4枚必要となります。このサイズを4枚保管するとなると、高さを押さえて保管スペースを最小限にしたいところです。
minimo.Nモジュールは基本的に高さ60mmのベースボードを使用しますが、必ずしも高さ60mmとする必要はありません。そこで、ベースボードを極力薄くして、カーブレール区間は高架や築堤にすることとしました。
ベースボードはホームセンターで厚さ9mmの合板(1800mm×900mm)を購入し、460mm×460mm(2枚)にカットしてもらいました。高さ60mmとすることも考え、残りは42mm幅と、基本モジュールサイズ(308mm×210mm)でカットしてもらいました。コーナーモジュール2枚、基本モジュールが4枚程度分を確保しています。
さて、今回のコーナーボードは42mm幅の板で補強し、高さ18mm(9mm×2枚)のコーナーモジュールを作成しています。
手持ちの鉄道コレクション阪堺電車を走行させる為、Tomixのミニカーブ、ワイドトラムレールで小判型に線路を配置し、車庫や駅を作ろうとプランを考えます。
待避線を作りますが、Minimo.N用のカーブレールを高架にすると、橋脚の位置などが干渉しそうです。
路面軌道から分岐線を配置、高架部分と干渉しないようにできるだけ、円を大きくとったプランです。
路面電車と言えば平面交差ということで、クロスレールを入れてみました。このプランだと2方向に同じ高さのボードを作成すれば路面軌道を拡張できます。
また、路面軌道の内側にバスコレクション用の道路を設置し、バスも走行可能とします。
=== 地面と街並みの作成 ===
路面軌道、バスコレ用道路を配置し、高架部分となるminimo.N用のレールのベースを作成しました。100円ショップで購入した合板から2分割で切り出しています。店舗にもよりますが2~3mmの厚さのものが売っています。
合板を支える橋脚には、他のボードとの接続部分となる両端をベースボード用に切り出した9mm合板から42mmの高さで切断しています。(minimo.Nのベースとなる高さ60mmー今回のコーナーボードのベース9mm×2で基本ボードと線路面の高さを合わせています)
中間部分の橋脚は後で作成しますが、この時点で路面電車やバスでminimo.Nの高架部分で必要な高さが確保できているか確認します。通常Nゲージでは高架橋は55mmとなっていますが、今回は45mm程度しか確保できていません。路面電車に限定し、パンタグラフを下げた状態であれば接触しないギリギリの高さになります。
スチレンボードで地面を作成します。百円ショップで購入したものが路面モジュールやバスコレ用道路と同じ高さでした。バスコレ用道路の内側、外側に地面を作成しました。
建物コレクションを並べて街並みを作成します。消防署と電気屋さんは少し古い時代のものですが、住宅は最近の建売住宅を選択し、再開発中の街並みとしています。下の写真は検討段階での配置で、最終の完成した時と少し配置を変更しています。
建物コレクションにはベースボードがあるので、道路との高さを調整しないと段差ができてしまいます。スチレンボードの上にベースボードを置き、カッターで切り抜きました。その後、高さを調整するために、切り抜いたスチレンボードを利用して高さ調整用の板を作成しています。
建物を配置し車両の通過時に接触しないか(建築限界)の確認をします。
実際の路面電車は民家のすぐそばを走っていることもあり、雰囲気を出せればと思い、手持ちの路面電車がぎりぎり走行できる範囲まで民家を並べてみました。
連接車でも確認します。
建物の配置、minimo.Nの高架部分など全体の配置を決定しました。バスコレも走行させて建物や高架部分に接触しないか確認しておきます。
消防署以外の建物も高さ調整を行います。建物の土台はこんな感じに作成しています。
路面電車の電停付近には歩道橋を設置するために、建物周辺と同様にスチレンボードで地面を作成します。路面線路とスチレンボードの隙間は木工用ボンドで埋めておきます。
建物まわりの地面もスチレンボードでかさ上げします。
次は情景を作成していきます。
=== 情景の作成 ===
アスファルトやコンクリートの地面を作成します。
スチレンボードに絵具を塗ることができないので、厚紙や画用紙を灰色の絵具で塗ったものを張り付けていきます。
一度に大きな面を貼り付けるのは大変なので、少しずつ張り付けていきます。絵具の濃淡が異なる部分を使うことで舗装時期が違う地面風になります。
スチレンボード全体に貼り付けた状態です。
minimo.Nの高架部分用橋脚を100円ショップで購入した木のブロックで作成します。
道路、消防署や公園(あとで作成)を避けるように配置してサイズを確認します。
橋脚は角をヤスリで削り、丸みをつけたうえで、絵具の灰色で着色しコンクリート風の橋脚としました。右端の橋脚は、V字型にブロックを組み合わせ、溝部分を隠すように牛乳パックで壁を作成しました。
試しにレールを設置するベースを置き、複線カーブレールも置いて周辺の建物に当たらないか、路面電車やバスが高架下を通過できるか確認しておきます。
● 公園の作成 ●
電停から歩道橋を超えたところに公園を作成します。
歩道橋付近にボードの外側へ道路を作成しています。(地面よりは濃い灰色で色を付けただけですが)歩道橋から公園と派出所の間に、グリーンマックスの歩道を設置します。また公園にはジオラマコレクションの噴水やTOMIXの高架下公園(高架レールの下に公園があるセット)の遊具を使用し仮置きして配置を考えます。
同じ高架下公園のパーツで公園の入り口を作成します。公園の案内看板もセットに含まれているので簡単に公園の入り口らしくなります。
遊具を固定する前に着色します。プラモデル用のカラーを使用すると筆を洗ったり、塗料が垂れて室内が汚れる可能性があるので、最近はガンダムマーカーを使用しています。基本的な色に、グレーや金、銀、メタリックといった色もあるので簡単な塗装には便利です。またペンタイプで匂いもあまり気にならないので、室内の作業も可能です。(下の写真の左が塗装前、右が塗装後になります)
公園の周辺にフェンスを取り付けます。キャスコという会社のフェンスを使用しました。透明シートにフェンスが印刷されていています。フェンスの土台として1㎜角のプラ棒を灰色に塗りコンクリートの土台にフェンスが取付られている状態を表現します。
写真ではわかりにくいですが、左側の橋脚の両側に仮置きしています。土台とフェンスが接着されるまでの間に、公園の地面を作成していきます。
塗料用のお皿に木工用ボンドと水を入れて、いつも使用している水溶きボンドを作成します。木工用ボンドと水の分量は人によって比率が異なりますので、初めは水の量を減らして濃い目の水溶きボンドで試して、少しづつ水を足して濃さを調整しています。最近は適当に作成しているので分量は記載しません。
公園の地面は土や芝生を表現したいので、茶色のパウダーを使用しました。
フェンスが接着できたので、公園の周りと歩道に沿ってフェンスを配置します。ガードレールはジオラマコレクションを使用し、仮置きしています。
茶色のパウダーを使用して地面としてますが、公園と歩道の周辺に緑色のパウダーを巻き、草が生えた状態を表現します。フェンス周りは、水溶きボンドをまばらに撒き、パウダーを振りかけて雑草が生えている状態を表現しています。
塗装した遊具を公園に配置します。これで公園が出来上がりとします。
● 専用軌道周辺の作成 ●
公園側の専用軌道の周りを芝生にします。100円ショップでモスシートが売っていたので使用します。
路面との段差を解消するために、スチレンボードを薄く切り取り斜面を作ります。次に両面テープで固定していきます。
モスシートを適当なサイズにカットして貼り付けます。クロスレール部分も内側はモスシートを貼り付けしました。線路と隙間が空いた部分がありますが、あとでバラスト(砂)を撒くことにします。
モスシートと線路の間にできた隙間に、水溶きボンドを塗り、バラスト(Tomix)グレーを巻きます。線路のバラストと同じ色合いです。左がバラストを撒く前、右が撒いた後です。
路面電車の留置線部分には、路面パーツを使用して線路と同じ高さにしていますが、詰所などの建物がないので更地のままにしています。
● 土手の作成 ●
路面軌道と高架線路が交わる部分は、ほかのMinimo-Nモジュールと接続する部分です。鉄道模型のジオラマでは曲線区間とベースモジュールの端に小さな隙間ができてしまいます。建物などを置くスペースが確保できず、このモジュールでは高架線路があるので高さも制限されます。
そこで、隣のモジュールは築堤か高台になるということにして、土手を作成することにしました。
紙粘土を盛り付けて成型します。端の部分が低くなっているのは小川にします。
紙粘土が乾いて固まった後、地面となる部分を絵の具の茶色で塗ります。
小川の部分は青系の絵の具で塗ります。同じ青系でも明るい青と暗めの青で塗り分けることで、深さの違いが表現できます。深い部分が暗め(濃い)青で、浅いところは明るい青で塗っています。
地面に草や雑木を植えていきます。草はカラーパウダー、雑木はフォーリッジといったジオラマ作成用の製品を使用しています。カラーパウダーはおが屑(木の削りかす)に色を付けたものなので、100円ショップで砂を購入し着色して流用することも可能です。フォーリッジは雑草などが少し生えた状態に近く、綿やスポンジを細かく千切り着色して使用可能です。
小川と土手の境目あたりは、フォーリッジで低木や背の高い草が生えているイメージです。
土手全体にカラーパウダーを撒くことで雑草が生えている、あまり手入れのされていない状況をイメージしています。
小川の浅い部分に、100円ショップで購入した砂を撒いています。砂利の河原といったイメージです。
=== 情景の作成 ===
車や人などの情景を加えていきます。
建物コレクションの派出所を公園の入り口近くに配置します。この派出所は赤色LEDが付属していて、派出所の屋根上に赤いパトランプとして設置が可能です。付属のLEDは電源コードが太く、狭い派出所内で配線が邪魔になるので、今回は取り付けていません。今後、他の建物と一緒に照明を組み込む時には取り付けたいと思います。
道路に白線を引いていきます。画材店で購入した1mmのラインテープを使用しましたが、横断歩道など線が多くなるとバスコレがうまく乗り越えることができず、停車してしまいました。後で、ガンダムマーカーの白色で線を書き直しています。
人や車を配置します。これらの情景小物はTOMIXやKATOから発売されていて、鉄道コレクションではいろいろな種類の人が販売されています。車も同様にいろいろな種類が発売されていて、好きな車種や時代に合わせた車両を配置していきます。
救急車やトラックなどバスコレの道路以外に配置する車両は両面テープなどで固定しています。一部の車両は固定せず展示する時に配置を変更できるようにしています。
これらの小物は最後に設置することが多いのですが、Minimo-Nモジュール用のレールが高架区間となるので、高架下の公園などは後から設置するのが難しくなることから、先に配置しています。ここからの作業は小物を破損させないように注意して作業を進めます。
このモジュールでは高架橋レールを使用せず、木板でベースを作成しています。高架橋の壁面には、TOMIXのワイドレール用壁を使用しました。柔軟性のある素材で3種類の壁が入っています。
建物がある中心部分はコンクリート壁をイメージして、背の高い壁を設置しました。設置しながら車両が接触しないか確認をします。この時、大型の車両で確認するように心がけています。新幹線など1両あたりが長い車両を使用しています。
路面電車と交差する当たりは、柵状の壁を設置しています。ワイドレール用壁は簡単にニッパーなどで切断できるので、簡単に長さの調整が可能です。固定には木工用ボンドを使用しています。
=== 交通信号機の設置 ===
トミーテックの信号機を使用します。路面軌道とバスコレの道路をまたぐ箇所が2箇所ありますが、どちらも歩道は設けていないので、歩行者用信号は切り取ります。また、バスコレを走行させるので、バスコレの道路はエンドレスで一車線、一方通行の道路とします。
切り取った歩行者用信号を使用して、派出所前にある横断歩道に歩行者信号を作成します。歩行者信号の不要なアーム部分を切り取ります。
WAVE社の真ちゅう線を使用して柱を作成しました。ガンダムマーカーで灰色に塗装し、高さを合わせてニッパーで切断します。歩行者信号の底部分に真ちゅう線と同じ太さの穴をあけます。今回は1mm(実物換算すると15cmになるので少し細いかもしれません)で100円ショップで販売されているピンバイス(ドリルの刃)でちょうど同じサイズのもが入手できます。もう少し細い0.5mmのものもあり、複数のサイズを用意しておくと便利です。
穴をあけるときは、細い刃で先にした穴を開けてから、少しずつ太い刃で穴を広げるときれいに加工することができます。
歩行者信号を2個作成し、歩道の両側に取り付けました。
住宅横の交差点では、消防署があり信号機を設置する場所が確保できません。信号機本体を2個取り付けます。1つの信号機を柱元で切断し、別の信号機に接着します。瞬間接着剤を使うと微妙な角度の調整をする前に固定されてしまいます。今回は「セメダインC 一般工作用(透明)」という100円ショップで購入した接着剤を使用しました。模型用接着材も使いましたが、接着する時間が模型用接着剤よりも短く、簡単に固定することができました。
路面パーツに付属の電停をガンダムマーカーで塗装し、固定します。
これで完成とします。まだ空きスペースがありますが、後々作成したいと思います。
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